「端っこが浮いてきた」「一部だけポロッと取れちゃった」——ジェルネイルをしていると、そんな経験が一度はありますよね。焦って無理にはがしてしまいたくなりますが、実はその行動が、爪や指先のトラブルにつながってしまうことも。
今回は、はがれてきたときの対処法を一緒に整理していきましょう。



1.はがれ方によって、困りごとも違う

同じ「はがれ」でも、根元と先端では起こる困りごとが少しちがいます。

  • 根元が浮いてきたとき:髪や衣類が引っかかってしまい、地味にストレスが溜まりやすいポイントです。引っかかることで嫌な気持ちになるだけでなく、さらにはがれが進んでしまいます。
  • 先端が欠けてしまったとき:欠けた部分から自爪自体にも亀裂が入りやすくなります。ジェルは自爪を衝撃から守る役割も担っているので、先端が欠けたまま放っておくと、その下の自爪まで一緒に割れてしまうことがあるんです。


2.応急的な対処法

  • 無理にはがさない:
    気になってもグイッとはがさず、そのままにしておきましょう。無理にはがすと、爪の表面ごと一緒にはがれてしまい、自爪の水分保持力が落ちて、乾燥や凸凹の原因になってしまいます。
  • 引っかかる部分はやすりで軽く整える:
    とがった部分だけ、爪やすりで整えてあげると、髪や衣類への引っかかりを減らせます。
  • テープや絆創膏で一時的に保護:
    外出先など、すぐにサロンに行けないときは、応急処置として、ネイルテープや絆創膏で浮いている部分を覆っておくのも実用的な方法です。すき間からの水分や汚れの侵入をやわらげてくれます。
  • トップコートを薄く重ねる:
    乾いた状態であれば、トップコートを一枚重ねておくと、応急的に表面を保護できます。
  • ネイルグルーを使う:
    少しだけ浮いた状態であれば、すき間にネイルグルーを少量流し込み、一時的に固定をして、はがれの悪化を防ぐことができます。
  • できるだけ早くサロンでオフしてもらう:
    どの方法も、あくまで「その場をしのぐ」ためのもの。一刻も早くサロンでオフしてもらうのが、爪にとって一番やさしい選択です。自分でオフする場合は、専用のリムーバーを使ってください。


3.医学的な観点から

浮いたすき間に水分や汚れが入り込んだ状態が続くと、湿った環境を好む細菌(緑膿菌など)や真菌(カンジダなど)が繁殖しやすくなり、爪が緑や黒っぽく変色してしまうことがあります。いわゆるグリーンネイルは、浮きが原因で起こることが多い症状です。
このような変色は、見た目だけの問題ではなく、感染症として治療が必要になることもあります。

なかなか治らない変色、痛みや腫れ、膿のようなものが見られるときは、セルフケアの範囲を超えているサインです。我慢せず、早めに皮膚科に相談してみてくださいね。


4.これからのために、できる予防

  • 浮きを見つけたら、我慢せず早めにオフする
  • 付け替えのタイミングを空けすぎない
  • 手洗いのあとはしっかり水分を拭き取る


まとめ

ジェルネイルのはがれは、無理にはがさず、応急処置で一時的に守りながら、できるだけ早くサロンでオフしてもらうのが安心です。爪を保護することを心がけて、爪も指先もずっと快適でいられますように。

私もたまに絆創膏を巻いて福生のクロリに駆け込むことがありますが、発見しないで下さいませ。




参考文献
  • Chen AF, Chimento SM, Hu S, Sanchez M, Zaiac M, Tosti A. Nail damage from gel polish manicure. Journal of Cosmetic Dermatology. 2012;11(1):27–29. DOI: 10.1111/j.1473-2165.2011.00595.x.
  • Lipner SR, Scher RK. Evaluation of nail abnormalities in patients with onycholysis. Journal of the American Academy of Dermatology. 2018;79(4):710–715.
  • Baran R, André J. Side effects of nail cosmetics. Journal of Cosmetic Dermatology. 2005;4(3):204–209. DOI: 10.1111/j.1473-2165.2005.00313.x.
奥島美帆(Rin★)

美容研究家/文筆家/サイエンスキュレーター

年間2,000点以上の化粧品を見極める美容研究家。
早稲田大学大学院修了後、運動生理学・人間工学・臨床心理学を専門に、自動車メーカーで疲労・ストレス研究に12年間従事。その後、教育業界で13年指導を行う。
研究者の分析力と教育者の伝える力を生かし、美容を科学的な視点でわかりやすく解説。成分やエビデンスをもとに、実際の使用感まで踏み込んだレビューに定評がある。
1995年のインターネット黎明期から情報発信を始め、2004年に美容ブログを開設。以来20年以上、変わらず一次情報にこだわった美容コンテンツを届けている。
現在はインフルエンサー・プラスサイズモデル・経営者としても活動。2022年にU to U合同会社を設立し、2023年にはネイルサロン「coloris(クロリ)」をプロデュース。「誰もが活き活きと輝ける仕組みづくり」を軸に事業を展開中。
学生時代はスキーで国体出場、体育会バレーボール部・ア式蹴球部(サッカー部)に所属し、体育教員免許を保有。趣味は作詞作曲と水彩画。猫様のしもべ。